富山市ファミリーパーク公社希少動物保全基金について
現在、社会が地球規模で急激に変化しているのに伴い、地球環境も大きな変化の波にさらされています。
気候の変動や環境開発はその最たる例であり、熱帯雨林から日本の里山まで、地球のいたる場所で多くの生き物たちが環境変化の速度について行けず、個体数の減少や生息域の分断化に直面しています。
このような大きな変化の中で、動物園が取り組むべき「生物多様性の保全(種の保存)」事業の必要性、社会の要望はますます高まってきています。
しかしながら、希少種の保全のためには、長期的な視野に立った研究活動の継続と、人的・資金的に安定した組織基盤が必要です。
公益財団法人富山市ファミリーパーク公社では、希少動物の飼育繁殖技術の確立に向けた研究や人材育成に取り組み、生物多様性の保全に関わる公益事業を永続的に推進するために、「富山市ファミリーパーク公社希少種保全基金」を設立しました。
事業のための原資はこの趣旨にご賛同いただける市民・県民・国民の皆様一人一人のご寄付であり、皆さま方のご支援が生物多様性の保全に関わる取り組みを前に進める大きな力となります。
ここに謹んで皆さま方のご支援をお願い申し上げます。
公益財団法人 富山市ファミリーパーク公社
理事長 美濃部雄人
ファミリーパークの取り組み
ヨウム繁殖プロジェクト
世界には10,000種を超える鳥類が生息し、特に熱帯地域には希少種も含めて多様に進化した鳥類が多く生息しています。
中央アフリカに生息する大型のインコ類であるヨウムは、野生では絶滅の危機に瀕しており、ワシントン条約で付属書Ⅰに記載されて野生個体の商取引が禁止されていますが、未だに密猟が続き、数が減少しています。
そのため生息域外施設での繁殖と野生復帰が急がれていますが、国内の動物園における飼育下繁殖事例はあるものの、将来の野生復帰を目指して繁殖に取り組んでいる動物園はありません。
富山市ファミリーパークでは、令和4年度から大学など研究機関と連携し、ヨウムの飼育下繁殖技術の開発に取り組みます。最終的にはウガンダ野生生物保全教育センターと協働で、野生復帰を想定した繁殖技術を確立させ、ヨウムの保全に寄与することを目的としています。
その他の希少動物の保全への取り組み
環境省との連携
富山市ファミリーパークでは、環境省や日本動物園水族館協会(以下、JAZA)、大学などと連携して二ホンライチョウやツシマヤマネコ、コウノトリなどの飼育下繁殖技術の確立や普及啓発活動に取り組んでいます。
JAZAとの連携
国内の動物園では、国内外に生息する数多くの希少野生動物を飼育展示しています。富山市ファミリーパークでもシセンレッサーパンダやグレビーシマウマ、アムールトラ、フンボルトペンギン、タンチョウ、オオワシ、カンムリシロムクなどの希少動物を飼育しており、これらの動物がファミリーパークや国内の動物園から姿を消さないようにJAZA会員園館と協力して飼育下繁殖に取り組んでいます。
地域との連携
絶滅危惧種のホクリクサンショウウオは、地球上で富山県と石川県の一部にだけ生息し、ファミリーパークの園内でも繁殖しています。飼育下繁殖に取り組むとともに、地域と連携して生息地の調査や保全、地域の小学校などへの普及教育活動に取り組んでいます。
2022年度の計画
皆様からのご寄付は次のように活用されます
ヨウム繁殖プロジェクト
野生復帰を想定したヨウムの繁殖技術確立のために次のことを行います。
●性別・亜種などの判定
大学などの研究機関と提携し、遺伝子から性別・亜種の判定およびそのための技術の確立を目指します。
●ストレスホルモンの測定
ヨウムは知能が高く、環境の変化などによるストレス下では個体の健康や繁殖に支障をきたすことが考えられます。そこで、経年的にストレスホルモンを測定し、適切な飼育および繁殖環境について検討します。
●繁殖生理の知見集積
繁殖に関する各種ホルモン濃度の測定や行動解析と飼育条件から、安定的な群れ・つがい形成の技術開発を行い、繁殖に結びつけるための環境条件を整えます。
希少動物保全全体
●人材育成
先進地視察や研修を通して、専門的な技術や知識を身に着けた職員を育成します。
●普及啓発活動
シンポジウムやパネル展、園内でのガイド活動を通して、希少動物の現状や保護の必要性について啓発を行います。
計画の詳細はこの
HPで随時公開しています。
ご寄付の振込先
金融機関名 北陸銀行 呉羽支店 店番号120
口座名義 富山市ファミリーパーク公社希少動物保全基金
普通番号 6093995
振込手数料はご負担いただきますようお願いいたします。税制上の優遇について
富山市ファミリーパーク公社は、富山県知事より「公益財団法人」として認定(法人登記日は平成24年4月1日)を受けておりますので、本基金への寄付金には、特定公益増進法人としての税法上の優遇措置が適用され、所得税、住民税、法人税の控除が受けられます。
●個人寄付の場合
<所得税>
1年間の特定寄付金の合計額から、2000円を引いた金額が、総所得金額から控除できます。
但し、その年の総所得の40%相当額が限度となります。
詳しくは、国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/index2.htm)、またはお近くの税務署または税務相談室へお問い合わせください。
<個人住民税>
富山市の条例指定対象寄付金となり、市民税の控除対象になります。
お住まいの自治体が指定した控除対象寄付金に該当する場合、別途控除があります。
各自治体の税額控除については、お住まいの自治体までお問い合わせください。
●法人寄付の場合
通常の一般寄付金の損金算入限度額と同額以上が別枠として、損金算入が認められます。
詳しくはお近くの税務署、税務相談室や税理士にご相談ください。
●申告の方法
控除を受けるには、確定申告書に当社の発行する領収書(寄付金受領証明書)を添えて申告することが必要です。
●領収書の発行
郵送をご希望の方はメールアドレス
kikin@toyama-familypark.jp または
電話 076-434-1234 まで住所・氏名・領収書名義をお知らせください。
お問い合わせ
「富山市ファミリーパーク公社 希少動物保全基金」事務局
〒930-0151 富山市古沢254番地
公益財団法人 富山市ファミリーパーク公社
TEL:076-434-1234